カリブのリゾート、カンクンの楽しみ方
- 2018.07.01
- メキシコ/Mexico
メキシコの西端、ユカタン半島の先にあるカンクンは、カリブ海きっての極上リゾート。陽光を反射してキラキラと輝く白い砂浜、果てしなく続く透き通った青い海、そして海を映したかのように真っ青な空……。すべてが美しく、一度訪れたら何度でも戻って来たくなる、そんなカンクンの楽しみ方を紹介する。
リゾート感たっぷりのホテルゾーン
カンクンならではのリゾートを満喫したいなら、ホテルゾーンでの宿泊は必須。海にせり出した細いL字型の陸地にはリゾートホテルが立ち並んでいる。各ホテルにはプライベートビーチがあるので、静かにゆったりと浜辺で過ごせるのが嬉しいところ。カンクンのビーチのなかでもホテルゾーンの海の美しさは格別だ。
L字型の角の部分に位置するエリアは一番の繁華街で、おいしいメキシコ料理や海鮮料理などが味わえるレストランやバー、ショッピングモール、みやげ物店などが軒を連ねている。夜になるとネオンの明かりで町はカラフルに彩られ、あちこちのレストランからマリアッチの陽気な演奏が聞こえてくる。治安も良いので、夜中まで出歩く人々で賑わっている。
旅の思い出に立ち寄っていただきたいのが、「CANCUN」のオブジェが立っている撮影スポット。背景には美しいビーチが広がる絶好の場所。ぜひここで、記念撮影をしよう。エリア内にはパブリックビーチもいくつか点在しているので、ダウンタウンに宿泊している人でもホテルゾーンのビーチを楽しめるのが嬉しいところ。ダウンタウンからホテルゾーンにかけては5分おきくらいにバスが走っているので、移動も便利だ。
美しい孤島イスラ・ムヘーレス
カンクンからフェリーで30分ほどの沖合にあるイスラ・ムヘーレスという小さな島は、ゆったりとした時間が流れるまさに楽園。その海はカンクンのビーチよりも美しいと言われるほどだ。島にはゴルフカートのレンタル屋が多数あるので、カートで島を1周するのがおすすめ。
まずは、北の端にあるプラヤ・ノルテへ。ここの海の透明度は抜群! 目の前に広がるのは、透き通ったエメラルドグリーンがずっと広がる美しい海岸線だ。遠浅で波も穏やかなので、海は常に濁ることなくキレイなのが嬉しい。白くサラサラな砂浜でゆったりと寝そべりながら、日光浴を楽しむのもグッド。
町の中心にあるイルダゴ通りは、イスラ・ムヘーレスの繁華街。みやげ物店やレストランなどが立ち並び、ショッピングや一休みをしながらの散策にぴったりだ。
少し南へと進むと、ガラフォン公園という公園がある。ここからはプラヤ・ノルテよりも少し濃いめの水色の海が一望できる。海の上に立つ展望台まで行けるジップラインや、熱帯魚と一緒に泳げるシュノーケリングなどが実施されているので、ぜひここにも立ち寄っていただきたい。
島の最南端まで行くと、プンタ・スールという岬がある。イスラ・ムヘーレスにはイグアナが多く住んでおり、この岬には大きなイグアナのオブジェが立っている。周りを見渡すと、あちこちでじっと立ち尽くすイグアナたちが目に入るだろう。
神秘的なセノーテで水遊び
カンクンが位置するユカタン半島には、セノーテと呼ばれる水を湛えた洞窟が数多く点在している。セノーテは、石灰岩が浸食により削られてできた陥没穴に、地下水が溜まった鍾乳洞だ。このあたり一帯にはおよそ7000ものセノーテがあるといわれている。
出口のない洞窟に閉じ込められた水中には流れがないため、透明度は抜群。100メートル先まで見えるセノーテもあり、水中とは思えないほど遠くまではっきりと見渡すことができる。上から太陽の光が注ぐと、水面下へ斜めに差し込んだ光のカーテンが美しく、神秘的な光景が広がる。
これらのセノーテでは素潜りやシュノーケリング、ダイビングなどを楽しむことができる。特に有名なのは、グラン・セノーテとセノーテ・イキル。これらのセノーテには更衣室やシャワーなども併設されていて便利だ。ただし、観光客で賑わっていてゆったりできない時もあるので、静かに楽しみたいのであればあまり観光地化されていないセノーテに行くのがおすすめ。
メキシコはダイビングの聖地
青く澄んだ海が魅力のメキシコには、ダイビングスポットが数多くある。その一つがカンクンだ。ダイビング好きはもちろん、初心者でも楽しめる体験ダイビングも実施されているので、ぜひこの機会に神秘の海へ潜ってみよう。
特にダイバーに人気なのが、カンクンからフェリーで行けるコスメル島のダイビング。ここの海の青さは格別で、その色は「コスメルブルー」という名前がつけられているほど。マンタやカメなどの大物はあまり見られないが、このエリア特有の熱帯魚や無数の魚たち、サンゴなどを見ることができ、まるで何色もの絵の具を重ねたようなカラフルな光景が広がる。
カンクンエリアの海では、ダイビングしながら海底に置かれた彫刻を見られる世界的にも珍しい水中美術館「MUSA」が人気だ。多くのダイバーが訪れたことにより発生したサンゴ礁への弊害を防ぐために、ダイバーの注目を別のところへ集めようと、2009年にイギリス人の芸術家が作り上げた海底の美術館だ。ここには約400体もの石像が展示されており、なんとも不思議な光景だ。ほかでは味わえないここだけのダイビングを楽しもう。
このほかにも、世界遺産のチチェン・イツァや、カンクンから南へ車で30分ほどの観光地、プラヤ・デル・カルメン、世にも不思議なピンク色の湖・ピンクラグーンなど、見どころは数知れず。周辺の観光地へはバスツアーのほかレンタカーを使うという手段もあるが、メキシコは警察が腐敗しているという話もあり、何かと理由をつけてお金をせびられることもあるので気をつけよう。
旅行雑誌、情報誌のフリー編集者兼ライター・フォトグラファー。人種や文化の違いに興味があり、世界中の国々を旅行しては、その地で見た美しい風景や人々、おもしろいと感じたものを写真に収める。世界遺産検定1級所持。
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