アメリカ一美しいグランドティートン国立公園
- 2018.08.12
- ワイオミング/Myoming
ワイオミング州の西部、イエローストーン国立公園のすぐ南に位置するグランドティートン国立公園。雄大な山々と清らかな水に囲まれたこの公園は、アメリカでもっとも美しい国立公園といわれるほどだ。そんなグランドティートン国立公園には、訪れるだけで心も体も癒してくれる不思議なパワーがある。
美しい山脈が連なる公園
ここグランドティートンは、北米大陸を縦断する雄大なロッキー山脈に位置している。ロッキー山脈のなかでも一番美しい山脈といわれるティートン連山が連なるその景色は、まさに絶景。
約31万エーカーもの広さを誇る園内には、ムースやグリズリーといった大きな動物からビーバーなどの小動物まで、さまざまな野生動物が生息している。また、ジャクソン湖を中心に多数の湖が点在しているので、ハイキングやカヤックなども人気だ。
公園のエントランスは北、東、南と3カ所にある。イエローストーンからアクセスするなら北側から、ジャクソンホール空港からアクセスするなら南側から、ワイオミング中部からアクセスするなら東側のエントランスを使おう。公園内には円を描くようにドライブウェイが走っているので、1周することが可能だ。
湖をめぐる
ジャクソンホール空港から北へ向かい、公園内に突入したら時計回りの方向へ進んでいくと、ジェニー湖という湖が左側に見えてくる。この湖の周囲にはトレイルが張りめぐらされているので、湖畔に沿ってハイキングするのがおすすめ。湖を眺めたり、自然のパワーを感じたりと、心も体もリフレッシュできること間違いなしだ。
また、ドックからシャトルボートに乗って反対側の湖岸まで行くこともできる。ボートの終着点から伸びているトレイルを歩くと、観光客に人気の美しい滝なども見られるので、時間があれば足を伸ばしてみよう。
ジェニー湖からさらに北へ進むと、公園内でもっとも規模の大きいジャクソン湖へと到達する。湖の背後には鋭く尖った山脈が連なり、風のない日には湖面に映り込んで幻想的な雰囲気に。ウィローフラッツ・オーバールックと呼ばれるビューポイントは絶好の撮影スポットなので、お見逃しなく。
湖畔にはホテルも建っており、ここに泊まれば朝晩にはオレンジに染まる空と湖との美しいコントラストが堪能できる。
アンセル・アダムスが愛した景色
ジャクソン湖の景色を楽しんだら、折り返し地点。今度は公園の東側を通ってジャクソンホール方面へと戻るルートを走る。しばらく行くと、スネイクリバー・オーバールックというビューポイントに到着する。ここはその名の通り、ヘビのようにくねくねと縫って流れる川を見渡せる展望所だ。
かつて、アメリカを代表する写真家であるアンセル・アダムスは、まさにこの場所からあの有名なスネイクリバーの写真を撮影した。写真が撮影されたのは1942年。今は木々がさらに成長してしまったため、当時の写真と同じ景色を見ることはできないが、それでも雄大な山々を背景にした絶景が見られることは間違いない。
アンセル・アダムスの気分で、自分らしいとっておきの1枚を撮影しよう。
モルモン教の住居跡
グランドティートンの見どころは、大自然だけではない。公園の南東部に位置する歴史的地区には、モルモン教の人々が暮らした住居跡が残っている。モルモンロウ・ヒストリック・ディストリクトと呼ばれるエリアには丸太小屋がボツボツと建っており、かつての生活の面影を残す。
山々に囲まれ、周辺に広がる大草原にはプレイリードッグがヒョコヒョコと顔を出し、まさに古き良きアメリカの景色といった雰囲気。このエリアが自然の恵みだけでなく、アメリカの文明に関わる歴史も根づいていたことが分かるだろう。
アウトドアアクティビティは外せない
グランドティートンはドライブでめぐるのも楽しいが、せっかく訪れたならアウトドアアクティビティは絶対に体験してほしい。ここではハイキングのほか、キャンプや釣り、ボート、マウンテンバイクなど、さまざまなアクティビティが楽しめる。
アクティビティに参加すれば野生動物との遭遇率も上がるので、ぜひ参加してみよう。ビジターセンターのスタッフに聞けば、おすすめのアクティビティなどを教えてくれる。また園内を知り尽くしたレンジャーによるプログラムなども用意されているので、公園をくまなく楽しみたいなら専門家に任せるのも一案。
旅行雑誌、情報誌のフリー編集者兼ライター・フォトグラファー。人種や文化の違いに興味があり、世界中の国々を旅行しては、その地で見た美しい風景や人々、おもしろいと感じたものを写真に収める。世界遺産検定1級所持。
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