山梨県・富士山周辺のおすすめ観光スポット
- 2021.09.10
- 山梨/Yamanashi
世界遺産にも登録されている日本を代表する名所・富士山の周辺には、歴史的なスポットから自然を満喫できるスポットまでさまざまな観光地が点在している。都心から1時間半ほどとアクセスも良く、週末のお出かけにおすすめだ。訪れる際は季節ごとの見どころも事前にチェックしよう。
忍野八海
富士山の北東に位置する忍野村では、富士山の伏流水を水源とする澄んだ水が豊富に湧き出ている。村内にはこの湧水によって形成された8つの湧水池があり、それらをまとめて「忍野八海」と呼ぶ。かつて、富士山を信仰する人々は登山の際にこの8つの池をめぐって身を清めたといわれており、その神秘的な雰囲気から今も「神の泉」と呼ばれるパワースポットだ。禊の場としての歴史があることから、忍野八海は世界遺産の構成資産にも認定されている。
忍野八海の魅力は、なんといっても湧水池の美しさ。澄みきった深い青緑色の池は、まるで宝石のよう。ここの湧水池の水は、富士山に積もった雪解け水が地下の不透水層という溶岩の間で長い年月をかけて濾過されたもの。だからこそ、こんなにも美しく幻想的な水質なのだ。それぞれの池には名前がついており、池の中には鯉や小魚が元気良く泳ぎ回っている。周囲に建つ藁葺きの小屋や多様な草木は、四季折々で移り変わる美しい風景を見せてくれる。
忍野八海はとても小さな村なので、1〜2時間で見て回ることが可能。売店では湧水で冷やしたフルーツやイワナの塩焼き、焼き立ての串団子などが味わえるので、休憩を挟みながらのんびり散策しよう。
山中湖
忍野村から車で南へ10分ほど向かった所には、富士五湖の一つに数えられる山中湖がある。湖面に映る富士山の絶景を望むビュースポットが多いことでも人気だ。湖畔のビュースポットをめぐるなら、レンタサイクルがおすすめ。自転車なら1時間半〜2時間で湖を1周することができ、サイクリングロードも整備されているので気軽に楽しめる。湖畔にはあちこちにレンタサイクルの店があるので、どの方角から訪れても必ず近くで借りられる場所が見つかるはず。忍野八海から訪れるなら、なぎさ、さんすい貸自転車、ジュピターといったレンタサイクルを目指すと良いだろう。
時間に余裕があるなら湖畔から少し離れた観光スポットにも立ち寄ってみよう。山中湖の東側、三国峠へ向かう県道の途中にあるパノラマ台は、山中湖と富士山を一望できるビュースポット。富士山の頂上に太陽が重なるダイヤモンド富士や、富士山が真っ赤に染まる赤富士などが見られるスポットとしても知られている。お目当ての撮影構図で写真を撮りたい場合は、事前に天気や撮影条件などをしっかり調べて行こう。
山中湖の北西に位置する「山中湖 花の都公園」もおすすめのスポット。春にはチューリップ、夏にはひまわり、秋にはコスモスと季節ごとに色とりどりの花が咲き誇り、その背後には富士山の姿が望める。
そのほか山中湖ではアヒルボートやウェイクボード、水陸両用バス「山中湖のKABA」、ワカサギ釣り、ハンググライダーなどさまざまなアクティビティが実施されている。湖畔の宿をとってのんびりバケーションを過ごしてみてはいかが?
河口湖
山中湖の北西、車で15分ほどの所には、こちらも富士五湖の一つに数えられる河口湖がある。山中湖よりも一回りほど小さい河口湖も富士山のビュースポットとして人気だ。
約20分の船旅を楽しめる河口湖遊覧船では、湖畔の町並みや富士山の姿を湖上から眺めることができる。船体はシーズンごとに異なるデザインのものが登場し、季節によって違う楽しみがあるのも嬉しいところ。富士山を中心とした絶景を堪能したいなら、標高1075メートルの天上山山頂まで空中散歩が楽しめる富士山パノラマロープウェイや、千円札のデザインにも起用されている中ノ倉峠展望地がおすすめ。新倉山浅間公園は、五重塔と桜を構図に入れた富士山の撮影スポットとして有名だ。
湖畔には観光スポットも点在している。富士山について詳しく学びたいなら、「山梨県立富士山世界遺産センター」に行ってみよう。ここは富士山の歴史や自然、文化を分かりやすく伝える体験型施設だ。また、世界文化遺産としての富士山の構成資産となっている北口本宮冨士浅間神社もぜひ立ち寄って欲しい。
このほかにも、ヨーロッパのような異国情緒を楽しめる「河口湖オルゴールの森美術館」、テディベア好きにはたまらない「山中湖テディベアワールドミュージアム」、男のロマンが詰まった「河口湖自動車博物館・飛行館」など見どころが盛りだくさん。
温泉
1日たっぷり観光して疲れた体を癒すなら、温泉が1番。
山中湖のすぐ近くで一休みできるのが、温泉施設「紅富士の湯」。ジェットバスや寝湯などさまざまなタイプを備えた室内大浴場と、石と檜の2種類を楽しめる露天風呂の両方からは富士山を間近に仰ぐことができる。館内には食堂や岩盤浴、ゲームコーナーなどもあるので、時間はゆったり取ることをおすすめする。しっかりした設備と少し豪華な食事を楽しみたいなら、「ホテルマウント富士」の日帰り温泉を利用してみよう。ここは展望露天風呂のみだが、清潔感のある脱衣所や快適な洗い場、他人を気にせず静かにくつろげる空間はまるでプライベートスペースのよう。
そのほか、山中湖付近には「石割の湯」や「湖水亭 たかむら」など、この地ならではの富士山を望める温泉施設が多数ある。
河口湖周辺で温泉施設を探すなら、「富士眺望の湯ゆらり」がおすすめ。露天風呂をはじめ、高見風呂、香り風呂、霊峰湧水風呂など、湯舟の種類は全16種。食事処やマッサージなどのサービスもあり、1日の疲れを取り除くのにぴったりだ。また、「ふじやま温泉」は富士急ハイランドのすぐ横に建つ日本最大級の純木造浴室。ケヤキを使用した釘を使わない梁組みの建物は風情があり、まるで江戸時代にタイムスリップしたような気分を味わえる。
宿泊はPICA Fujiyamaで
富士山麓にはホテルや旅館、民宿など数多くの宿泊施設があるが、大自然を堪能したい人におすすめしたいのが、ラグジュアリーなアウトドア宿泊施設「PICA Fujiyama」。宿泊タイプはコテージ、グランピング、テントから選ぶことができる。ここのグランピングテントはドーム型となっており、まるで近未来のような斬新な見た目が人気だ。家具や寝具、空調などの設備は整っているので、アウトドア用品の準備をせずとも大自然を堪能できる。もしホテルのように快適に過ごしたければ。コテージを利用しよう。
目的によって計画を立てよう
富士山周辺は、1日では遊び尽くせないほど魅力的なスポットがたくさんある。目的によってしっかりスケジューリングし、滞在日数を決めよう。
PICA Fujiyamaの記事はこちら⇨https://www.tripensemble.com/picafujiyama
旅行雑誌、情報誌のフリー編集者兼ライター・フォトグラファー。人種や文化の違いに興味があり、世界中の国々を旅行しては、その地で見た美しい風景や人々、おもしろいと感じたものを写真に収める。世界遺産検定1級所持。
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